第九話 雑感 本物
雛人形と毛氈の赤が街並みにアクセントをつけて,暖かに気持ちになってもらえるかな・・どうせなら,お茶を飲みながら話ができたらね。真壁のひなまつりが始まる1年前の冬,数人の方が街並み散策をしており,その姿を見た人が言った言葉です。
あるブログで,真壁のひなまつりは「本物のおもてなし」があると書かれており嬉しくなってしまいました。本物の「おもてなし」ってなんだろうと自分なりに考えていましたが,過剰サービスや必要以上の親切ではなく,来た人が自然にこの町の人たちと一体化できるという雰囲気なのかなと思います。
急におもてなしと言っても出来るわけではなく,普通の町の人の暮らしに根付いているものがあって,はじめて何かが生まれるように思います。今回の場合は,真壁の人たちの普段の生活そのものが,ひなまつり時期の心遣いだったりするわけです。
真壁は,交通機関が路線バスのみで一日に数本しか走ってないため,陸の孤島と呼ばれてもいたしかない条件にあります。従って,観光的な視点から見るとJRの駅やTXの駅があるところと比較するとはるかに条件が悪いことは事実です。
しかしこの寒い時期に,こんなにたくさんの人が訪れてくれるのは,明確に真壁に行こうという意志があっていらっしゃっていると思います。その明確に真壁に行こうという意志は何なのかという理由を突き詰めなければ,いくらどんな条件が良くても本物になれないで終わってしまうのではないでしょうか。
日光の商店のおかみさんたちが一昨年真壁のひなまつりを見て,こんな運営方法だったら私たちにもできると思い,昨年からひなまつりを開催したというネットニュースを見ました。展示店舗数が2年目にには倍増したとのことです。
日光は,東照宮があり観光地としての知名度は全国区の場所です。寒い時期に日光を訪れてくれた方と,外国人のお客さんも多く日本の文化を紹介したいということで開催していると紹介されていました。
こういった気持ちが本物なのではないでしょうか?ただお雛様を飾れば人が来るだろう,他でやっているからとか,人が来れば物が売れて儲かるだろうというのは,私たちの考えるところの和の文化の広がりではありません。
真壁のひなまつりにも市外の業者さんがたくさんやってくるようになりました。そのような業者さんを排除することはせず,この地域での商売の考え方を知っていただきたくよう家屋を貸す人借りる人に「商いのルール」を配布しております。
残念に思うことは,茨城県内で同じようにひなまつりを開催している他市からの業者さんが多数来ていることです。できれば地元で一緒に盛り上げたら良いのにと思いますが・・・。それも商品PRじゃなくて数を売ることを目的に来ていることに,一抹の寂しさを感じます。
TXからの急行バスが廃線になるため,TXつくば駅から真壁に来るバスを乗り継ぎでもと調べておりました。しかし接続可能な路線が1日1本しか無く待ち時間も長いことから,TXを利用は難しいことがわかりました。
TX利用のタイトルを「TXに乗ってひなまつりに行けない」にしましたが,少し期待しているのが県でやっている筑波山周遊バスと,ひなまつり期間中の臨時バスです。
真壁のひなまつりは,行政からの補助金をいただかないため,マップ印刷やポスター・駐車場の借り上げ料は,すべて絵葉書の売り上げや駐車料金で賄っています。各家の飾り付けは各家負担ですので,非常に少ない資金で運営されています。
「これだけの集客や資源があるのだから,市でバスを運行してくれ。」というお願いをするのは簡単なのですが,これまでまちづくりを実践されてきた皆さんに顔向けできなくなります。
なぜなら,地域の人が一緒にがんばろうという気持ちの高まりは,これまで何年も行政に頼らず地道に啓蒙活動してきた皆さんの基礎があってのことなのですから・・・。
今年の更新は今回で終了いたします。 |
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